ベロニカとの記憶【映画】

映画

2017年の映画

カメラの修理のお店と、年金で生活するトニーはある日、
かつての初恋の人ベロニカの母の遺言で、
トニーの友達で、ベロニカの彼氏だったエイドリアンの日記帳を託されたと知る。
エイドリアンは、若い頃自殺してしまっていました。
日記帳があると書いてあるのに、それがトニーの手元に届かないことで、
トニーは何とか、ベロニカにコンタクトを取ろうと思います。
その途中で、ベロニカのことや、学生時代のことを思い出して。。。


長い年月の経過で、
人の記憶って結構いい加減なものなのかもしれないな。って思いました。
トニーの中での、ベロニカの記憶から想起する彼女のイメージや、
エイドリアンが、ベロニカと付き合うことになったという連絡を受けた時の、
トニーの気持ち・・・。
トニーは、自分の心任せに酷いことを書きなぐった手紙を、
ベロニカに送ったことが、なかったことになっていて、
かわりに、トニーが覚えていることといったら・・・。

ベロニカは、すべて忘れていなくて。
手紙を読んだときのことも、
エイドリアンのことも。弟のことも。
全部心に引き受けて、ずーっと生きてきたのだと思います。
それ以前に、
ベロニカは多分、お母さんにずーっと、
娘としてではなく、ライバル。。。同じ「女」として見られていたせいで、
苦しい思いをどこか、抱えて生きてきたのだと思いますが、
エイドリアンの存在が、それを決定的にしたんだと思う。。。
母が娘である自分を、同じ「女」というか、
その前に母の、「女」の部分って、あんまり見たくないものですよね・・・。
多感な時期ならなおさら。

色んな事を抱えたまま、
ベロニカがこれまで生きてきたんだということを、
トニーが知って。。。

私は最初、
トニーは、死んじゃうんじゃないかって思ってしまいました。
それはそれで、違うと思ったので、そういうラストではなくてよかったと思います。
でも、
抱えていくには重たい真実を知ったのは事実で。
それでも、苦しくても、朝は来るんですよね。
贖罪ではないけれど、
今目の前にある幸せに、感謝して生きていく。

だって、
別れた今も、大事にしてくれる元妻、
偏屈な父でも、愛してくれる娘、
新たに加わった、孫。

トニーが、
「何てことしてしまったんだ」って絶望したときふと、
それでも「愛」があった。と静かに気付いたのかな~って。

ハッピーエンドに終わってめでたしめでたし。
ってならない映画です。

むしろ、悲劇の痛みと向き合った先で、人はどう生きるかを描いた作品です。
それはとても残酷で、でもとても誠実な着地でした。

恋に破れて、苦しくてやったこと。
昔のことだし、許して。なんて絶対ならなくて。
謝って、はい終わり。とは絶対ならない。
ベロニカも、謝られても、「許す」って言って、
仲良く2人は友達になりました・・・。なんてことはならない。

トニーは今後も、ふと思い出して、
「うわー」って、頭抱える夜を過ごす日が来ると思う。
でも、生きていかなくちゃいけない。

っていうのを、色々考えながら観て、
メモに書いてみて・・・。
この解釈で合ってるんだろうか??ってしばらく考えるほど、
なかなか深くて難しい映画でした。

U-NEXTで観れます。

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