2013年の映画。
旅客機のパイロット(デンゼル・ワシントン)が、操縦する飛行機で、
事故が起きます。
甚大な被害になるところを、機転を利かせて、最小で抑えたということで、
ヒーロー扱いされるんですが、
パイロットの血液から、アルコールや薬物の成分が検出されたことで、
彼の過失なのか、飛行機の機体トラブルが誘発した事故なのか、
わからなくなります。
2013年のアカデミー賞で、
主演のデンゼル・ワシントンは、主演男優賞に
脚本のジョン・ゲイティンズは、脚本賞に、
それぞれノミネートされたんですね。
デンゼル・ワシントンは、
この作品以外で、まともじゃない役って、
「トレーニング・デイ」かな~って記憶で、
あとは、まともなヒーローの方の記憶が強いんです。
この映画が、まともなキャラクターじゃない。
って言ってしまうのは、違うかな。って気がするんですけどね。
依存症って、周りに嘘を重ねて重ねて、信用をだんだん無くしていくという
描写をよく見かけます。
「自分は依存症じゃないんだ」って言い、
その裏で、こっそりお酒なり、薬なりやってしまう。
大切な人を傷つけてしまい、離れていく頃には、
自分ではもうどうすることもできない状況、という。
デンゼル・ワシントン演じる、
ウィップが、ニコール(ケリー・ライリー)の付き添いで、
断酒会に行くんですが、
その時の表情が。。。
本人は怒りまくって、「自分は違う」って言っているけれど、
もし本当に違うのなら、
そこに普通に座っていられるはずなのに、
苦しいから、普通には座っていられない。
ラストの方の、自分をさらけ出すシーンより印象的でした。
飛行機のパイロットが、
事故を起こしたきっかけで、否が応でも、
自分と向き合わなくあってしまいました。
傷つく人も、物も、
巨大な空飛ぶ物体に、たくさんの命が乗っているわけですから、
被害のスケールが大きいですが、
本当は、自分で自分の状態を認めないと、
改善の道って歩み始められないと思うんですが、
愛する人が傷ついて離れていく一方で、
依存を助長する存在って、居ちゃうのも、ある話かなと思うんですが、
それすら、スケールがでっかくて、
ウィップが、アルコールや薬物の影響下であったという
事実すらもみ消して、なんとか切り抜けようとする・・・。
それは本人のために絶対ならないのに。
観る前は、
てっきり事実をもみ消して、
何か復讐されるけど、最後は立ち直る系の映画なのかな~って思っていたんですが、
そうではなくて、
自分の長年困っていることを
きちんと認めて、ちゃんと更生していこうとする様を
描いてる映画だったんだね。
って、深い映画でした。
映画の途中、
ウォーターサーバーの詰め替え?ってぐらい
でっかい入れ物に入ったお酒を
がぶ飲みしているシーンには、
「ここまで来たらもう、破滅の道では?」と思ったんですが、
本当は、嘘をつき続けるのは嫌だって、
ウィップも思っていたのでしょうね。
認めた後の代償を想像したら、
恐ろしいのですが、それだけのことをやってしまったんだ、と。
自分に嘘をつき続けるのは、一番辛いですよね。
弱くて、できれば見たくない自分と、
対峙していかなくてはならないけれど、
まずは自分の状況を、自分で認めないことには、、、
その一歩がいつなのか、という。
とてつもなく勇気がいることだったと思いますが。
「弱くて、見たくない自分と対峙」と書きましたが、
依存症が、
「意思が弱い人がなるもの」とは思っていないので。
脳がやめられなくしているんだから、
そうなったら、一人で苦しまずに、専門家を頼るべきです。
・・・ウィップは代償が大きかったけれど。
でも、たまたま飛行機のパイロットの話で、
本当にスケールが大きい話ですが、
依存症になってしまったとき、
誰かに打ち明けたりするときに、
みんなそれぞれ、大きな勇気がいることですから、
なんていうか、象徴だったりするのかな。。。って思ったりもしました。
デンゼル・ワシントンって、
本当に上手な役者さんだよな~って改めて思った次第です。
まともな役じゃなかった。なんて言ってごめんよ。って感じ。
破壊的行動から、どん底、希望がさすまでが、
とても丁寧に演じられていました。
U-NEXTで配信中です!


コメント